栗原市

栗原市は岩手県と秋田県に面した内陸北部に位置し、宮城県内最大面積を誇る緑豊かな田園のまちです。岩手県と秋田県にまたがる栗駒山を背景に、肥沃な大地の恵みを受け、豊かな農耕文化が育まれてきました。
日本一の紅葉と称される「栗駒山」や、夏はハス、冬は渡り鳥の楽園となる、ラムサール条約登録湿地になっている「伊豆沼」「内沼」をはじめ、市内全域をエリアとする「栗駒山麓ジオパーク」が日本ジオパークに登録されているなど、見所が盛りだくさんです。
農業体験やモノづくり、自然体験など地域に根差した体験プログラムの他、栗駒国定公園を中心としたアドベンチャーツーリズム、農道や林道を活かしたサイクルツーリズムなど新たな旅の創出にも取り組んでいます。

【栗駒山】

栗駒国定公園の主峰である栗駒山(くりこまやま)は、標高1,626m、東北地方の中央に位置し、宮城・岩手・秋田の三県にまたがる栗駒山は円錐状の裾野をもつコニーデ型の火山で、奥羽山脈の女王とも呼ばれています。
花の百名山としても知られ、150種もの高山植物が群生し、日本屈指の山岳紅葉、ブナの原生林、魅力的な温泉、そして登山初心者から上級者まで楽しめる登山コースを有するため、一年を通して多くの方が訪れる魅力あふれる絶景地です。
「日本百名山」を著した深田久弥は、その後書きの中で、「東北では秋田駒ヶ岳と栗駒山を百名山にいれるべきであったかもしれない」と述懐している隠れた名峰です。

【伊豆沼・内沼】

栗原市と登米市にまたがる東北最大の低地湖沼「伊豆沼・内沼」は1985年に国際的に重要な湿地を保全する「ラムサール条約」に登録された、日本国内で2番目の登録地です。
夏はハスの開花時期に合わせて「はすまつり」が開催され、小型遊覧船に乗って、湖面いっぱいに咲き誇るハスの花を間近に見ることができます。
また、冬になると、毎年2,000~3,000羽のオオハクチョウや、数万羽のマガンが越冬のため飛来する日本一の越冬地です。夜は沼の水面で寝ますが、朝になると一斉に飛び立ち、沼周辺の田んぼで落ちモミなどを食べます。
日の出をバックにマガンの群れが飛び立つ光景や、その羽音はとても印象的です。一斉に飛び立つときの羽音と鳴き声は荘厳で、環境省の「残したい“日本の音風景100選”」にも選ばれています。
この、数万羽のマガンたちを養うためには、広くて安全な沼と広大な水田が必要ですが、このどちらをも備えた伊豆沼・内沼は、まさにマガンたちの聖域といえます。

【栗駒山麓ジオパークビジターセンター】

市全域が登録された栗駒山麓ジオパークの地質や地形、人々の営みを紹介するとともに、学びの場や観光の場としてもご利用いただけます。
3つの展示室では、1億年前から現在までのスケールで栗駒山麓ジオパークの歴史を紹介したり、ジオラマや床一面に広がる空中写真などで地形の特徴や見どころを知ることができたり、様々な自然災害の記録と経験から防災・減災について考えることができたりと栗駒山麓ジオパークについてじっくり学べる施設です。
シアタールームでは400インチ2画面の超大型スクリーンに、栗駒山麓ジオパークのきっかけとなった震災の記録と、その大地の成り立ちの物語が映し出されます。

【くりでんミュージアム】

くりでんミュージアムは、かつて栗原市内を東西に走っていたくりはら田園鉄道の功績を記録し、後世に伝えていくことを目的として平成29年4月1日に開館いたしました。
館内は大きく機関車庫、客車庫、資料館の三棟の建物からなります。
改札を抜けて最初に見ていただく機関車庫と客車庫では、実物の車両に加えて、様々な工具・機械がご覧いただけます。現役当時の様相そのままに当時の雰囲気を肌で味わっていただけます。
資料館では約100年に及ぶ社内資料や、くりでんで使われていた様々な道具が展示してあります。館内北側には沿線全線を再現したジオラマがあり、くりでん沿線の様子が窺えます。
また、ミュージアムのほかに、道路を挟んだ東側には旧若柳駅舎と芝生公園が広がり、それらを含めた一帯を「くりはら田園鉄道公園」として、皆様の遊びの場、そして学びの場としてオススメのスポットです。

【細倉マインパーク】

細倉鉱山1,100年の歴史を、坑道を実際に歩きながら、当時の作業の様子などを学べる宮城県栗原市鶯沢の大自然に囲まれたテーマパークです。
閉山した細倉鉱山の坑道を再利用し、細倉鉱山跡の777mに及ぶ坑道を利用した展示。観覧所要時間は1時間程度です。
屋外では、大自然に囲まれた555メートルのスライダーパークで風を切って楽しめます。