白石市

白石市は、宮城県の南端にあり、西には雄大な自然景観をもつ国定公園蔵王連峰と東には阿武隈山系が連なる、南北に長い盆地のまちです。市街地の北側を白石川が西から東に流れ、町中の隅々にまで掘割が巡り、豊かな水が町並み作り上げています。
市内には、小原温泉、鎌先温泉など歴史ある名湯のほか、片倉家が代々居城とした白石城や武家屋敷などの歴史的建造物や史跡に加え、工芸品などの無形の文化財が数多く存在し、城下町の風情を今に伝えています。

【白石城】

白石城は、江戸時代を通して約260年間、伊達家重臣の片倉氏が治めた平山城です。現在の天守は平成7年に、文政6年再建後の最晩年の構造による三階櫓(天守閣)、大手門として本丸の一部を復元しました。
復元にあたっては、日本古来の建築様式に基づき、数百年の歳月に堪え得る、全国的にも数少ない木造による復元を採用し、学術的にも高い評価を得ています。

【白石温麺】

およそ400年前、鈴木味右エ門が胃を病み何日も食事をとれない父親のために、旅の僧から教わった、油を一切使用しない小麦粉と塩だけで麺を作り、父親に食べさせたところ、快方に向かったという話が起源とされています。孝行息子の温情、温かい心から生まれたこの麺は、「温麺(うーめん)」と名付けられ、白石市を代表する郷土食として、長い年月市民に愛されてきた逸品です。

【弥治郎こけし】

弥治郎地区で生まれた「弥治郎こけし」は、大きな頭部とスマートな胴部に描かれた、二重三重にもなる鮮やかなロクロ模様と花柄が特徴です。澄ましたようでいながらも愛らしいその表情は、見る人の心をほっと和ませてくれます。
毎年5月には「全日本こけしコンクール」が開催され、伝統こけしや創作こけしなどが展示、即売され、全国から多くのこけしファンが足を運びます。

【鎌先温泉】

約600年前、里人が鎌の先で発見したことからその名が付いた鎌先温泉は、静けさと深い緑に囲まれた山あいに位置し、古くから「キズに鎌先」と言われ、傷を癒す薬湯を求め、湯治客が多く訪れています。

【小原温泉・白石湯沢温泉】

小原温泉は、平安時代後期に源義経の家臣常陸坊海尊が発見したと伝えられ、約800年もの長い歳月、人々を癒してきました。さらりとした無色透明のお湯は「目に小原」と言われ、眼病に効く温泉と言われ、多くの人に愛されてきました。
白石湯沢温泉は、小原温泉より南に位置し、江戸時代から続く天然自噴のお湯は、幅広い効能を持つと言われる含石膏芒硝泉。飲用にも適したお湯を求めて、多くの湯治客が訪れています。

【みやぎ蔵王白石スキー場】

南蔵王不忘山の裾野に広がる白石スキー場は、山々の起伏を活かした多彩なコースが人気のスキー場です。キッズパークもあり、子ども連れでも安心して楽しめます。晴れた日にはゲレンデから太平洋が一望できます。
グリーンシーズンは、南蔵王の夏山登山の拠点として、多くの登山客が訪れます。白石スキー場主催の南蔵王縦走登山などのトレッキングツアーも人気です。白石市内から車で約25分、東北自動車道白石ICからは約30分と交通アクセスも良いことから、気軽に遊びに行けるスキー場です。